化学基礎 課題プリント25より
化学基礎 課題プリント25の解答と解説
ここでは、プリントと教科書に沿って、説明していきます。
酸化とは何か、還元とは何かを
酸素
水素
電子 の授受を通して考えます。
↖この図ですね。
ここを暗記するより、酸化数の定義について練習したほうがいいです。
このプリントをみてみましょう。
課題プリント25 2編 物質の変化 3章 酸化還元反応 1節 A酸化と還元
酸素の授受と酸化・還元
酸素を受け取る変化 … ( 酸化 )
例)銅を空気中で加熱すると,酸化銅(Ⅱ)が得られる。
2Cu + O2 → 2CuO
↑
酸素を受け取る=( 酸化された )
酸素を失う変化 … ( 還元 )
例)酸化銅(Ⅱ)を加熱して水素と反応させると,銅が得られる。
↓ 酸素を受け取る=( 酸化された )
CuO +H2 → Cu + H2O
↑ 酸素を失う=( 還元された )
酸化と還元は常に( 同時 )に起こる。これらを合わせて( 酸化還元反応 )という。
水素の授受と酸化・還元
水素を失う変化 … ( 酸化 )
水素を受け取る変化… ( 還元 )
例)過酸化水素の水溶液と硫化水素の水溶液を反応させると,硫黄と水が得られる。
水素を失う=( 酸化された )
↓
H2O2 + H2S → 2H2O + S
↑
水素を受け取る=( 還元された )
電子の授受と酸化・還元
銅から酸化銅(Ⅱ)が生成する反応で,銅原子,酸素原子についてそれぞれ考えると,
Cu から CuO つまり 2Cu → 2Cu2++4e- (e-を失う。)
O2 から CuO つまり O2 + 4e-→ 2O2- (e-を受け取る。)
Cuの受けた変化は酸化であり,O2の受けた変化は還元である。
これらを電子の授受に注目してまとめると,
原子(原子を含む物質)が( 電子 )を( 失う )変化… 酸化
原子(原子を含む物質)が( 電子 )を( 受け取る )変化…還元
問1 次の酸化還元反応で,酸化・還元された物質はそれぞれ何か。化学式で答えよ。
⑴CuO + H2 → Cu + H2O ⑵H2S + I2 → S + 2HI
酸化された物質( H2 ) 酸化された物質( H2S )
還元された物質( CuO ) 還元された物質( I2 )
B.酸化数 ここをマスターしてください!
原子やイオンがどの程度酸化(還元)されたかを示すために,( 酸化数 )という数値が考えられた。
酸化数は次のようにして決める。
① 単体中の原子の酸化数は( 0 )。
② 化合物中ではH原子の酸化数は( +1 ),O原子の酸化数は( -2 )。
ただし,H2O2のような過酸化物ではO原子の酸化数は( -1 )とする。
③ 電荷をもたない化合物では,構成する原子の酸化数の総和は( 0 )。
④ 単原子イオンの酸化数は(イオンの電荷)に等しい。
⑤ 多原子イオンの場合,構成する原子の酸化数の総和は(イオンの電荷)に等しい。
問2 次の下線をつけた原子の酸化数を求めよ。
⑴O3 ⑵HNO2 ⑶H3PO4 ⑷CO32-
単体はゼロ +1+x-4=0 x=+3 +3+xー8=0 x=+5 xー6=-2 x=+4
⑸Cr2O72- ⑹NH4NO3 ⑺CuSO4
2x-14=-2 NH4+ NO3- SO42- と考える。よって+6
x=+6 x+4=5 x-6=-1
左のNが-3で、右のNが+5
この問題は結構むつかしいので、更紙のドリル4あたりを練習してくれたらいい
と思います。 ドリル4もまたアップします。
C.酸化還元反応と酸化数
酸化還元反応と酸化数について,次のように表すことができる。
ある原子の酸化数が( 増加 )。
…その原子(またはその原子を含む物質)が( 酸化 )された。
ある原子の酸化数が( 減少 )。
…その原子(またはその原子を含む物質)が( 還元 )された。
例)CuがO2と化合してCuOを生じる反応
還元された(酸化数が減少した)O2 |
0 -2
2Cu + O2 → 2Cu O
0 +2
酸化された(酸化数が増加した) Cu原子 |
酸化還元反応では,酸化数の減少量と酸化数の増加量は等しい。